マルコムXの遺族、1965年の暗殺事件で米法執行機関を提訴

約60年前に暗殺された公民権運動の指導者マルコムXの遺族は金曜日、FBI、CIA、ニューヨーク市警が彼の殺害を容認したとして、1億ドルの連邦訴訟を起こした。

この訴訟は、マルコムXの娘イリヤサ・シャバズと他の家族が起こしたもので、法執行機関が彼の殺害計画を知っていたにもかかわらず、それを阻止するために何もしなかったという証拠を隠蔽したと主張している。

遺族の代理人を務める公民権弁護士ベン・クランプ氏は記者会見で、「彼ら全員が20世紀最大の思想的指導者の一人、マルコムXの暗殺を共謀したと我々は信じている」と述べた。

不法死亡訴訟は、ニューヨーク市のマルコムX殺害現場にある追悼センターで発表された。クランプ氏によると、この研究は暗殺にまつわる疑問に答え、事件の正確な歴史を描くことを目指しているという。遺族への賠償も目的としている。ニューヨーク市警察の広報担当者のコメントは得られていないが、同署は昨年この訴訟が発表された際、この訴訟についてはコメントしないとロイターに明らかにしていた。

FBIとCIAはコメント要請に応じていない。

マルコムXは、黒人分離主義を支持するアフリカ系アメリカ人のイスラム教徒団体であるネイション・オブ・イスラムの全国スポークスマンとして著名になった。

10年以上このグループに所属した後、1964年に彼は公に脱退した。彼は人種分離に関する以前の見解の一部を穏健化し、一部のネイション・オブ・イスラム会員を怒らせ、殺害の脅迫を引き起こした。

当時ネイション・オブ・イスラムの会員だったタルマッジ・ハイヤーは、法廷で暗殺者3人のうちの1人であると自白した。しかし、政府が暗殺計画を認識していて、その実行を許可したのではないかという憶測が数十年にわたって続いている。

1965年2月21日、シャバズはまだ2歳だった。彼女の父親は、ニューヨークのオーデュボン・ボールルームで講演の準備中に殺害された。暗殺が行われたとき、彼女は母親と兄弟と一緒にいた。